Yoshi Nishikawa Blog

医学となにかのインタラクティブ

WaveletCompを使って気象データの周期性を解析する

WaveletComp

以前読んだ論文を参考に、WaveletCompを使ってみた。

気象データ

www.data.jma.go.jp

ここからA村のデータをとってくる。

A村のデータ

5年間の気温、降水量、風速のデータを取得。以下で実装。

library(WaveletComp)
w.temp <- analyze.wavelet(data, "temp",
                            loess.span = 0,
                            dt = 1, dj = 1/250,
                            make.pval = T, n.sim = 10)
wt.image(w.temp, color.key = "quantile", n.levels = 250,
              legend.params = list(lab = "wavelet power levels", mar = 4.7))
reconstruct(w.temp, plot.waves = F, lwd = c(1,2), legend.coords = "bottomleft")
wt.avg(w.temp)

#wind

w.wind <- analyze.wavelet(data, "wind",
                            loess.span = 0,
                            dt = 1, dj = 1/250,
                            make.pval = T, n.sim = 10)
wt.image(w.wind, color.key = "quantile", n.levels = 250,
              legend.params = list(lab = "wavelet power levels", mar = 4.7))
reconstruct(w.wind, plot.waves = F, lwd = c(1,2), legend.coords = "bottomleft")
wt.avg(w.wind)

#rain

w.rain <- analyze.wavelet(data, "rain",
                            loess.span = 0,
                            dt = 1, dj = 1/250,
                            make.pval = T, n.sim = 10)
wt.image(w.rain, color.key = "quantile", n.levels = 250,
              legend.params = list(lab = "wavelet power levels", mar = 4.7))
reconstruct(w.rain, plot.waves = F, lwd = c(1,2), legend.coords = "bottomleft")
wt.avg(w.rain)

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f:id:yoshi_nishikawa:20161202232534p:plain

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これは気温データ。当たり前ですが、めちゃくちゃ1年周期。

ワードで目次を作成する

プロトコル

研究プロトコルを作成するときに、目次を連動させたい。
プロトコルをワードで作成している。

TexではなくWord

support.office.com

目次の作成(テキストの追加) | 初心者のためのOffice講座

基本は、それぞれの項目タイトル「見出し」に設定して、挿入→索引と目次、から目次を挿入できる。

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もっと早く知っていればよかった。

QGISで日本地図を描く

GISに関するソフトウェア

について、前回は、ArcGISというものを使ってみた。

QGIS

QGISプロジェクトへようこそ!

ここでインストールできる。

GDAL, python関係をインストールして、QGISを導入。

GDAL - Wikipedia

日本地図表示

QGISに地理院地図を追加する。

これを参考にインストール。

君はもうTileLayerPluginを体験したか−QGISで電子国土基本図(地理院地図)・その2 - 地図はたいへん

英語版を選んで

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日本地図

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白地図(日本地図)

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GUIとして、使い勝手は良さそう。

髄膜炎のGlobal Trendに関する時系列データ解析論文

髄膜炎に関する論文

Seasonal dynamics of bacterial meningitis: a time-series analysis. The Lancet Global Health http://dx.doi.org/10.1016/S2214-109X(16)30064-X

読んだ。

プリンストン大学の研究者らからの報告。 髄膜炎の発症には、季節性があって・・・という報告だが、興味を持ったのは3点ある。

1 データベース構築 (Database compiling)

おそらくここが最も大変であることは用意に想像がつくのだが、3ステップあったと記載されている。

  1. 検索 Search
  2. ウェブスクレイピングでごそっとデータを抜き取る Web-crawling Java data-scraping programs
  3. 各国の公衆衛生部門、研究者等にコンタクト Active corresponding with public health officials such as ministries of health and authors of papers

2 ウェーブレット解析 (Wavelet Analysis)

周期性の確認に使われている。 wavelet は振動のようなもののことで、0を起点として上下し、また0に戻るものだという。心電図モニターの波形などもその例。
永続するサインカーブのような周期的なものも、そのスケール(ウィンドウ)のサイズをかえながら、waveletに変換して見ていくことで、 大きいスケールでは全体像を、小さなスケールでは、小さな変化を確認でき、最終的には、木も森も見れるとのこと。

本論文では、12ヶ月という周期性を見出している(季節性の影響)。

似たようなことをintroductionにそってやってみた。

library(WaveletComp)
x = periodic.series(start.period = 50, length = 1000)
     x = x + 0.2*rnorm(500)  # add some noise
my.data = data.frame(x = x)
     my.w = analyze.wavelet(my.data, "x",
                            loess.span = 0,
                            dt = 1, dj = 1/250,
                            lowerPeriod = 16,
                            upperPeriod = 128,
                            make.pval = T, n.sim = 10)
wt.image(my.w, color.key = "quantile", n.levels = 250,
              legend.params = list(lab = "wavelet power levels", mar = 4.7))
reconstruct(my.w, plot.waves = F, lwd = c(1,2), legend.coords = "bottomleft")
wt.avg(my.w)

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3 角度データ統計処理 (Circular Statistics)

後編に続く

質的研究について

質的研究について Qualitative Research

質的研究の方法について、学んでみた。
数値で見るのが量的研究。
そうやって割り切れないものを見るのが質的研究。

調査する事象がどのように生起したか (how) を数値を使って説明する量的研究 (定量調査) とは異なり、質的研究 (定性調査) ではそれが何故生起したか (why) を探求します。

HULINKS | NVivo | 質的研究とは?より

面接について (1)

構造化面接 structured

質問の内容・順番をすべて決める。標準化出来る。

半構造化面接 semi-structured

一定の質問に従って面接を進めながら,被面接者の反応に応じて,質問の表現,順序,内容などを状況に応じて変えることのできる面接法。方向を保ちつつ,被面接者に合わせた情報が得られる。

非構造化面接 non-structured

すべて決めない。被面接者に合わせて情報を得られる。 e.g. in depth interview

面接について (2)

個人面接 interview (person to person)

集団面接 group interview

e.g. focus group interview
e.g. nominal group technique

観察 direct observation

日常行動や周囲とのやり取りを、研究者が観察し、言葉で表現する。

おわりに

質的研究は奥が深い。手法の詳細を学んだり、論文を読んだりしたら、またレビュー記事書いてみます。

標準化罹患比(SIR)と標準化死亡比(SMR)

SIRとSMR

ある集団と、基準集団との疾病罹患・死亡の比較の指標について勉強してみた。

標準化罹患比 (SIR, Standardized Incidence Ratio)

人口構成の違いを除去して罹患率を比較するための指標。ある集団の罹患率が、基準となる集団と比べてどのくらい高いかを示す比と理解することができ、ある集団で実際に観察された罹患数が、もしその集団の罹患率が基準となる集団の罹患率と同じだった場合に予想される罹患数(期待罹患数)の何倍であるか、という形で求められます。年齢調整罹患率の算出には年齢階級別罹患率が必要ですが、そのようなデータが得られない場合や、人口規模の小さい集団で年齢階級別罹患率の偶然変動が大きい場合の年齢調整の手法として、標準化罹患比が用いられます。日本の都道府県比較の場合、基準となる集団の罹患率として通例全国値が用いられ、標準化罹患比が1より大きい都道府県は全国平均より罹患率が高く、1より小さい場合は全国平均より罹患率が低いことを意味します。標準化罹患比は、ある集団で実際に観察された罹患数が、もしその集団の罹患率が基準となる集団の罹患率と同じだった場合に予想される罹患数(期待罹患数)の何倍であるか、という形で求められます。標準化罹患比(SIR) = 観察集団の実際の罹患数/(基準となる集団の年齢階級別罹患率×観察集団の年齢階級別人口)の総和

は行|がん登録・統計[がん情報サービス]より(一部改変)

(1)当該集団の年齢層の区分けを基準集団に合わせ、各年齢層の人口を算出
(2)それぞれの年齢層の人口に、基準集団の対応する罹患率をかけて年齢層ごとの期待罹患数を算出し合計値を計算
(3)期待罹患数に対する実測罹患数の比が「標準化罹患比」

標準化死亡比

人口構成の違いを除去して死亡率を比較するための指標。ある集団の死亡率が、基準となる集団と比べてどのくらい高いかを示す比と理解することができ、ある集団で実際に観察された死亡数が、もしその集団の死亡率が基準となる集団の死亡率と同じだった場合に予想される死亡数(期待死亡数)の何倍であるか、という形で求められます。年齢調整死亡率の算出には年齢階級別死亡率が必要ですが、そのようなデータが得られない場合や、人口規模の小さい集団で年齢階級別死亡率の偶然変動が大きい場合の年齢調整の手法として、用いられます。日本の都道府県比較の場合、基準となる集団の死亡率として通例全国値が用いられ、標準化死亡比が1より大きい都道府県は全国平均より死亡率が高く、1より小さい場合は全国平均より死亡率が低いことを意味します。標準化死亡比(SMR) = 観察集団の実際の死亡数/(基準となる集団の年齢階級別死亡率×観察集団の年齢階級別人口)の総和

は行|がん登録・統計[がん情報サービス]より(一部改変)

使用例

www.ncbi.nlm.nih.gov

子宮内膜症患者の、卵巣癌、子宮癌、乳癌についてのSIR、95%CIを算出(Poisson分布を使用)。

www.ncbi.nlm.nih.gov

腎移植後患者における、皮膚腫瘍について。SIR、95%CIを算出。

IARC Descriptive Epidemiology

リンク

ganjoho.jp

www.mc.pref.osaka.jp

ソーシャルアントレプレナーシップについて

Entrepreneurship (アントレプレナーシップ)

少し文献を調べる機会があったので、忘れないうちに記述しておく。
アントレプレナーシップという単語は、1800年まで遡る。フランスの経済学者、Jean-Baptisteは以下のように述べた。

“The entrepreneur shifts economic resources out of an area of lower and into an area of higher productivity and greater yield.” One dictionary says an entrepreneur is “one who undertakes an enterprise, especially a contractor acting as the intermediary between capital and labour”.

さらに、Joseph SchumpeterがInnovationの概念を取り入れた。 Joseph Schumpeter - Wikipedia

その歴史は意外と古い。

Entrepreneurship | The Economist

Social Entrepreneurship (ソーシャルアントレプレナーシップ)

https://centers.fuqua.duke.edu/case/wp-content/uploads/sites/7/2015/03/Article_Dees_MeaningofSocialEntrepreneurship_2001.pdf

社会的な課題解決に情熱を注ぐことを言うようだ。国や地方行政などでは難しい課題解決などに取り組むことを指すようだ。昔から存在するのだが、Social Entrepreneurshipというフレーズは最近になって有名になった、と。

様々な社会活動の形がある。
NGO: funded by the government but work apart fro the government
NPO: small scaled. donation, charity, event etc.
Philanthropy
Social activism

http://www.diva-portal.org/smash/get/diva2:279268/FULLTEXT01.pdf

このケースは、参考までに。