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Yoshi Nishikawa's Blog

データと知識、その調和平均。

施設に関するCase studyを記す

研究 臨床 Health Service Research ガイドライン

Developing a methodological framework for organisational case studies: a rapid review and consensus development process | The EQUATOR Network

読んだ。

Case studyもヘルスサービスリサーチとして、研究のガイドラインが存在する。

本編はこちら

チェックリスト(英語)

デザインに関する記述

  1. case studyであることを明記
  2. 広い意味での目的
  3. リサーチクエスチョンとそれに対する仮説
  4. caseとその選択理由

データ収集に関しての記述

  1. どのようにデータは集められたか
  2. 用いられたエビデンスのソースについて
  3. 倫理的配慮や同意取得、アクセス権や許可について

データ分析について

  1. 分析方法に関する記述

結果の解釈

  1. 内在する欠点と其の影響
  2. 方法論の適切さ・質的研究の適切さについて
  3. データ分析結果に関する議論
  4. 主張が適切かどうか
  5. 研究に関する注意事項

Content analysisことはじめ

研究 臨床 題名のない抄読会

読んだ。意訳だが、各項目を列挙しておく。

  1. 歴史
  2. その概念形成
  3. その利用と推論
  4. 内容分析のロジック
  5. 利用
  6. サンプリング
  7. 記録・コーディング
  8. データ言語
  9. 分析の構成
  10. 分析の代表的手法
  11. コンピューターによる補助
  12. 信頼性
  13. 妥当性
  14. 実践ガイド

内容分析の歴史は古く、1900年代初頭から、社会学者が新聞の内容分析など政治経済関連の研究をおこなっていた。第二次世界大戦後、Berelsonらにより概念が広げられた。質的研究の範疇には位置づけられるが、サンプルを集めて頻度を議論したり、クラスタリングしたり、量的研究とも親和性が高そう。

掘り下げた臨床研究を行う上でも有用そうな手法である。

ベイズ統計を学ぶ

R RStan 統計学

ネット上にも、いろいろと教材が有るので、備忘録として載せておく。

Stan超初心者入門

階層モデルの分散パラメータの事前分布について

階層ベイズとWAIC

Stanコードの書き方 中級編

Prior distributions for variance parameters in hierarchical models. Andrew Gelman 2006

StanとRでベイズ統計モデリング

R RStan 統計学

StanとRでベイズ統計モデリング (Wonderful R)

読んでいる。これは名著である。前半部分は、ベイズ統計関わらず、役立つ内容。とくに6章、モデリングの視点から確率分布に迫る箇所は、なかなかまとまったものがないので一見の価値あり。

1章 統計モデリングとStanの概要

2章 ベイズ推定

maximum likelihood estimation
log likelihood

3章 統計モデリングを始める前に

統計モデリングの手順:
解析の目的
データ分布の確認
メカニズムの想像
モデル式の記述
Rでシュミレーション
Stanで実装
推定結果の解釈

4章 StanとRStanをはじめよう

chains: Stan開発チームは4を推奨
iter: 試行錯誤中は500-1000程度。最後は1000-5000程度
warmup: traceplotを見て決める。100-500で十分なことが多い
this: 通常1で施行

並列化なしでうまくいくことを確認してから並列化する。

5章 基本的な回帰

重回帰
二項ロジスティック回帰
ロジスティック回帰
ポアソン回帰

6章 統計モデリングの視点から確率分布の紹介

一様分布
ベルヌーイ分布
二項分布
ベータ分布
カテゴリカル分布
多項分布
ディリクレ分布
指数分布
ポアソン分布
ガンマ分布
正規分布
対数正規分布
多変量正規分布
コーシー分布
Studentのt分布
ラプラス分布

7章以降は、すこし発展的な内容。

insetのある地図を作りたい

GIS R以前の問題 可視化

ArcGISでinsetのある地図を作る方法に関しては、ここで解説されている。
insetを入れるたびに探しているので、ここにリンクを貼り付けておく。

desktop.arcgis.com

プレビュー画面と行き来しながら見ると良い。

csvファイルの読み込み

R R以前の問題 data cleaning

元データから読み込む際に、高頻度で出現する(していた)R上のエラー。対応策を備忘録として残しておく。

読み込みたいcsvを「UTF-8」形式にしておく。

私はmiというエディタを用いている。

“as.is=T"を入れる

文字列、数値が混在していてもOK。もし、数値が文字列化しているなら、数値変換処理"as.numeric()“を実行

上記でかなり解決できる。

5-フルオロウラシルによる高アンモニア血症では、異化産物のFBALとFMAが蓄積

医学 研究 臨床

5-FUによる高アンモニア血症の5-FU代謝血中濃度分析論文についての解説記事

わたしたちのチームの研究で、5-FUによる高アンモニア血症を来した時にフルオロ・ベータ・アラニン(FBAL)とモノフルオロ酢酸(FMA)という異化産物の血中濃度が上昇していることが示されました。 この研究は2017年2月15日付でCancer Chemotherapy and Pharmacology誌(オンライン版)に掲載されました。

概要

抗がん剤5-フルオロウラシルは、消化管癌にしばしば使われる薬剤ですが、時に「高アンモニア血症」を引き起こします。そのメカニズムは、1990年代より「仮説」に留まり、解明されていませんでした。今回、5-FUによる高アンモニア血症を発症した症例に対し、5-FU代謝物の血中濃度分析を行い、異化産物のFBAL, FMAが上昇していることを突き止めました。対象症例は、透析患者でした。なお、FBALは腎排泄であることが知られています。5-FU投与に際しても、高度腎機能障害時には注意する必要があります。

その原因について

1990年代から、KH Yer (British Journal of Cancer 1997)らの報告にあるように、5-FUの異化産物FBALが蓄積し、その結果、FMAが増える。このFMAは劇薬なのですが、TCA回路という人間の生命維持に必要な回路を止めてしまいます。ATPという生命維持に必要な物質が供給できなくなり、さらに尿素回路がストップする。これにより、高アンモニア血症をきたすということが予想されていました。ただ、5-FUはすぐに代謝されてしまうため、実際の所は証明されていませんでした。

f:id:yoshi_nishikawa:20170205085454p:plain

アンモニア血症発生機序の概念図(Nishikawaら2017より一部改変)

どうして今回血中濃度検査ができたのか

今回、事前に前向きの5-FU血中濃度検査研究に登録いただいた症例が、偶然に高アンモニア血症を起こしました。5-FUは、上図のDPDという酵素を介して体の中ではたちまち分解されてしまいます。しかし、本症例では、投与前、投与中、投与後の保存検体があったため、実際の5-FUおよびその異化産物の血中濃度測定が可能でした。その結果、たしかに5-FUによる高アンモニア血症を来した時にFBALとFMAという代謝物の血中濃度が上昇していることが示されました。

5-FUと腎機能

5-FUは、基本的に肝代謝のため、あまり投与量の制限に関しては言及されていません。しかし、FBALは腎排泄のため、腎機能障害患者で蓄積する可能性があります。今後、投与基準には、高度腎機能障害時の対応を鑑みる必要があると考えています。

出典:Cancer Chemotherapy and Pharmacology誌(オンライン版)