ポリファーマシー(Polypharmacy) [介護施設編]
ポリファーマシー(Polypharmacy)とは
単純に「4~6種類以上の薬を飲んでいる状態」をさすこともあるが、問題になるのは、不適切な多剤併用である。
これを受けて、Polypharmacyとは、往々にして「必要以上に薬を飲んでいて、薬による有害事象が起こっている状態」を指す。
polypharmacyの問題点
- 薬による有害事象
- 薬のアドヒアランス
- 医療費の増大
ストップSTOPPとスタートSTART
STOPPの目的: 薬物有害事象の回避・服薬数の減少に伴うアドヒアランスの改善・医療費の削減
STOPP (Screening Tool of Older Person's Prescriptions) criteria
日本語訳
STARTの目的:高齢者に対する過小医療回避
介護施設者
1.薬物相互作用リスクは、あたらしい入所者, 5剤以上の定期薬, 抗菌薬, 抗精神病薬 (Fieldら 2001)。
2.多く見られた有害事象は、精神神経系28%, 転倒13%, アレルギー反応12%, 消化器病11%, 出血11%, 錐体外路症状11% (Cooper 1996
)。
特に注意すべき薬剤
介護施設での不適切な処方への対処は
- 多職種(かかりつけ医、老年医学に熟知した医師、薬剤師、施設スタッフ)によりカンファレンスは、有効である可能性がある (Allred 2013, Trygstad 2005, Crotty 2004)。
- 専門家による投薬内容見直しの提言は、薬剤有害事象、入院、致死率に対する改善作用はないものの、主治医の薬剤変更につながり、薬剤費用低減効果がある(Crotty 2004)。
雑感
- 高齢者の健康状態は多種多様
- 若年者と比較して抱える疾患が多い
- 内服薬も複数ある場合が多い
ご本人・ご家族と共に、医師、看護師、薬剤師、介護職員、ほか、皆で診ていくもの。
リンク
http://www.ho.chiba-u.ac.jp/pharmacy/No11_sotsugo2_0619.pdf
www.slideshare.net