Yoshi Nishikawa Blog

医学となにかのインタラクティブ

Rで21世紀の相関係数を算出する(MIC)

相関

2変数とも連続データで,正規分布に従っているならばPearsonの相関係数を用いることができる。
少なくとも1変数が非連続データの時にはノンパラメトリック検定のSpearmanやKendallの相関係数を用いる。これらは、実データでなく、順位付け(大小関係)で判定する。
これらの相関係数は、線形相関を見ている。 (訂正:Pearsonは線形の相関を調べるが、SpearmanやKendallは順位だけで見るので線形の仮定は要らない)

非線形相関を実データで調べる

Rにminervaというpackageがある。 MIC(Maximal information coefficient)は実データによる非線形相関係数も応用可能。
直線的な相関はピアソンで良いのですが、そうでないものは、順位検定になります。
直線ではない視覚的には明らかな相関を実データを用いて証明したい場合には、MICは有効かも。

www.r-bloggers.com

R二乗値

エクセルでのR二乗値についての質問を受けたので、覚書程度に。
Microsoft officeのサイトによると、R二乗値(決定係数といいます)が近似曲線と並んで出る。近似曲線を引いた場合、その近似曲線がどのくらい実データを近似できているか、ということ。0.8を超えていたらよく、1に近いほどgood。

ここで、決定係数は、直線近似では相関係数の二乗ですが、非線形回帰では相関を示すものではない。 http://note.chiebukuro.yahoo.co.jp/detail/n168494

なので、「指数関数にこのくらい近似できる!!」とはいえても、「これくらい相関している」と言うためには注意を要する。

MICは、Science誌でも「21世紀の相関」として取り上げられている手法。

今度相関を調べる機会に使ってみようと思います。

Network Meta-Analysisについて

Network Meta-Analysis (NMA)

従来のメタアナリシスの課題

従来のメタアナリシスでは、2つの治療についての比較しか得られない。例えばうつ病に対する薬剤には多くの種類があり、有効性・安全性・薬価は様々である。 そこで、利用可能なすべての薬剤について有効性・安全性を系統的に比較・評価したい。

モデル

単変量(Univariate)なモデルでなく、相関をモデル化するための多変量(Multivariate)なモデルを用いる必要がある。

変量効果モデル(Random effect model) DerSimonian-Laird (DL) approach

A method for the meta-analysis of mutually exclusive binary outcomes. - PubMed - NCBI

これを多変量に拡張したものが用いられる。

ネットワークのモデルは、T種類の薬剤比較を行う場合、自由度T-1となる。

制限付き最尤法(REstricted Maximum Likelihood: REML)を用いるのが一般的。

Inconsistency

三竦みの状態。A>B, B>C, C>Aのようなイメージ。InconsistentだとNMAに適合しない。その評価には3つある。
1. Local Inconsistencyの検定: ネットワークの中から、任意の3つを取り出して、それぞれのinconsistencyを調べる。
2. Global Inconsistencyの検定: ネットワーク全体におけるinconsistencyが無いか調べる。
3. Side-splitting法: 任意の2 node間のedgeを直接エビデンスと間接エビデンスに分離して、その間にinconsistencyが無いかを調べる。

Conceptual and Technical Challenges in Network Meta-analysis

Reporting Guideline

PRISMA Extension for Network Meta-analysis | Annals of Internal Medicine | American College of Physicians

R package

netmeta
gemtc

Examples

Incident diabetes in clinical trials of antihypertensive drugs: a network meta-analysis. - PubMed - NCBI

http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0140673609600465

http://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0140673613607333

Links

http://nfunao.web.fc2.com/files/nma_r.pdf
Meta-analysis - Wikipedia
https://www.campbellcollaboration.org/images/library/network_meta_analysis.pdf

ポリファーマシー(Polypharmacy) [介護施設編]

ポリファーマシー(Polypharmacy)とは

単純に「4~6種類以上の薬を飲んでいる状態」をさすこともあるが、問題になるのは、不適切な多剤併用である。
これを受けて、Polypharmacyとは、往々にして「必要以上に薬を飲んでいて、薬による有害事象が起こっている状態」を指す。

polypharmacyの問題点

  1. 薬による有害事象
  2. 薬のアドヒアランス
  3. 医療費の増大

ストップSTOPPとスタートSTART

STOPPの目的: 薬物有害事象の回避・服薬数の減少に伴うアドヒアランスの改善・医療費の削減
STOPP (Screening Tool of Older Person's Prescriptions) criteria
日本語訳

STARTの目的:高齢者に対する過小医療回避

介護施設者

1.薬物相互作用リスクは、あたらしい入所者, 5剤以上の定期薬, 抗菌薬, 抗精神病薬 (Fieldら 2001)。
2.多く見られた有害事象は、精神神経系28%, 転倒13%, アレルギー反応12%, 消化器病11%, 出血11%, 錐体外路症状11% (Cooper 1996 )。

特に注意すべき薬剤

  1. NSAIDs
  2. 抗精神病薬
  3. ジゴキシン
  4. 血糖降下薬

介護施設での不適切な処方への対処は

  1. 多職種(かかりつけ医、老年医学に熟知した医師、薬剤師、施設スタッフ)によりカンファレンスは、有効である可能性がある (Allred 2013, Trygstad 2005, Crotty 2004)。
  2. 専門家による投薬内容見直しの提言は、薬剤有害事象、入院、致死率に対する改善作用はないものの、主治医の薬剤変更につながり、薬剤費用低減効果がある(Crotty 2004)。

雑感

  1. 高齢者の健康状態は多種多様
  2. 若年者と比較して抱える疾患が多い
  3. 内服薬も複数ある場合が多い

ご本人・ご家族と共に、医師、看護師、薬剤師、介護職員、ほか、皆で診ていくもの。

リンク

http://www.ho.chiba-u.ac.jp/pharmacy/No11_sotsugo2_0619.pdf

www.slideshare.net

STARTing and STOPPing Medications in the Elderly

日本老年医学会ガイドライン

可視セルのみをコピーする、隠れたA列を表示する

可視セルのみをコピーする

Windows → 「Alt+;(セミコロン)」
Mac → 「shift + command + Z」

のショートカットキーで選択して貼り付ければOKです。

A列が表示されない場合

隠れたA列を表示するには、B列から左にドラッグして 2C と表示されてからマウスを離し、右クリックで再表示する。

qplotで日本語を使う

ggplotを手軽に

ggplotのコードが覚えられない、忘れる。
何故かエラーになる、そんなことはありませんか?
ggplotを手軽に行うための関数があります。 その名も、qplot(quickplot)

qplot

qplot. ggplot2 2.1.0

ここを参考に色々な事ができる。 plot関数に近い使い勝手で美麗グラフができる。

日本語を使いたい場合

par関数に相当するのがthemeである。以下に従う。
old = theme_set(theme_bw(base_family=“HiraKakuProN-W3”))

元に戻すには
theme_set(old)

GLMMを実装する

The glmmADMB package

このパッケージを用いて、以下でinstallする。

install.packages("R2admb")
install.packages("glmmADMB", 
    repos=c("http://glmmadmb.r-forge.r-project.org/repos",
            getOption("repos")),
    type="source")

これでzero inflationなどの解析ができるようになる。

Zero-inflated model - Wikipedia